|  レンズ名 | 
            特徴 | 
            独断的寸評 | 
          
          
            バリオエルマー 
             R21-35/3.5-4 
             
            定価\385,350.- 
            (Leica製、製造終了) 
             (注1) 
             
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            ライカ初の超広角域からのズームレンズ。 
            ライカ社自身による設計・製造 
             
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            Rライカユーザ待望の超広角域からのズームレンズ。 
            最短撮影距離50cmと、いまやありきたりの仕様ですが描写性能は期待に違わずで、中でも抜けの良さ、歪曲の少なさと操作性の良さは特筆ものです。 
            ただし、21mm絞り開放での描写はスーパーアンギュロンR21/4に及ばず、4角では明確な差があります。 
             
            UVフィルターは通常枠のものが使えますが、PLフィルターは薄型でないと21o時にケラレが生じます。 
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            バリオエルマー 
             R35-70/3.5 
             
            定価 ? 
            (Leica製、製造終了) | 
            光学系はミノルタの設計 
            機構系はライカの設計 
            製造はライカ | 
            標準ズームとしては今や古典的な 35-70ミリながら、描写は優れていて、時に「え!」と思うような透明感を感じさせられる写りをします。像の立体感、コントラストの再現性に優れ、35ミリ側70ミリ側とも歪曲は大変少ないです。この歪曲の少なさはライカレンズ全般に言えることでしょう。コマ収差は注意して見たことがないので不明。ゴーストやフレアは大変少ないです。 
             
            現行バリオエルマー35-70/4を使いながら、PLフィルターを使う場合の操作性に不満でこの35-70/3.5を入手しました。35-70/4が1/2倍までのマクロ撮影ができるのに対し、最短撮影距離が1mと遠いのがやや不満ですが、風景撮影で別にマクロレンズを携行できる場合や、マクロ撮影主体でない場合はもっぱらこのレンズを持ち出しています。 
             
            同一光学系でミノルタ製造のものを市価 \90,000.-前後でたまに見かけますが、そのレンズのPLフィルターの操作性はあまりよくありません。フォーカシングかズーミングかでフィルター枠が回ります。 
             
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            バリオApoエルマリート 
             R70-180/2.8 
             
            定価\889,350.- (Leica製、製造終了) 
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            光学系・機構ともライカの設計・製造 
             
            ライカ社の誇る超高性能大口径ズームレンズ 
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            これまでに筆者が使ったことがあるこのクラスのレンズ(注2)の中では、まさにあらゆる点でずば抜けた高性能のレンズ。 
            シャープさはもとより、ドイツ製レンズに特徴的な像の立体感、コントラストの再現性に極めて優れ、歪曲、コマ歪みはほとんどありません。ゴーストやフレアも極めて少ないです。前後のアウトフォーカス部のボケ味も単焦点レンズとの差を感じないほど綺麗です。(ただ、焦点距離と撮影距離によって多少汚くなることがあります。) 
             
            「どうしても要る、欲しい」との思いからかなりの無理をして購入、初めて使ったポジをルーペで覗いたとき身震いしたことを覚えています。後日同クラスの4本のレンズで比較撮影をしたとき、高性能ぶりを再認識させられました。以後このレンズを使うためなら1,870gの重量も苦にならなくなり、ライカRを持ち出す場合は山岳撮影でも海外旅行でも最優先で連れ出しています。操作性も次の2つの他は全く不満を感じません。 
            ポートレートでは、最近、撮影会等に練習をかねてちょくちょく連れだしていますが、手持ちでは筆者の腕力不足で残念ながらまだ使いこなせていません。一脚必須です。 
             
            欠点と思えることが2つ。 
            1つは内蔵フードが短く、あまり効果的でないこと。 
            筆者は当初はΣ70-200/2.8HSMのフードを加工し、自作ねじ込み式花形フードのように使っていましたが、その後ニコンAF-S80-200Dのバヨネットフードに一寸した細工をし、カブセ式フードとして使っています。 
            2つ目はテレコンバータが×2のみ使用可能で、このときはバリフォーカルレンズとなってしまうこと。構図を決めてからピントを合わせるか、我慢するしかありません。 
             
            このレンズを生かして使うには、ボデーのフォーカシングスクリーンをミノルタα-9用ML等に入れ替える方が良いでしょう。またテレコンバータと三脚を使い合成焦点距離200mm以上で撮影する場合は、R8ならシャッタースピード1/30秒以下、R7ならは1/60以下でミラーアップ必須で、これを怠るとどんな三脚を使っても90%以上の確率でブレが発生します。なおこれはライカに限らずで、国産の1眼レフでも多少の差があれ、ほぼ同様です(例外はコンタックスRXのみで、このカメラのミラーショック・シャッターショックの少なさは驚異的でした)。 
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                  | (注1) | 
                  定価はライカカメラジャパン社の2007.02時点の希望小売価格、 
                   | 
                 
                
                  | (注2) | 
                  @ニコンAF-S80-200/2.8D、A同AiAF80-200/2.8DNew、Bコンタックスバリオゾナー70-210/3.5、CキヤノンEF70-200/2.8LUSM、DΣ70-210/2.8Apo、EタムロンSP80-200/2.8LD、FトキナーAT-X80-200/2.8。 
                  @、B、Cとの4本により、ほぼ同一条件で奈良公園飛火野で比較撮影をしました。 | 
                 
                
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